海外文学読書録

書評と感想

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

イサベル・アジェンデ『エバ・ルーナのお話』(1990)

エバ・ルーナのお話 (白水Uブックス) 作者:イサベル・アジェンデ 白水社 Amazon ★★★★★ 短編集。「二つの言葉」、「悪い娘」、「クラリーサ」、「ヒキガエルの口」、「トマス・バルガスの黄金」、「心に触れる音楽」、「恋人への贈り物」、「トスカ」、「ワリ…

佐藤順一、座古明史『HUGっと!プリキュア』(2018-2019)

HUGっと!プリキュア vol.1【Blu-ray】 引坂理絵 Amazon ★★★★★ ラヴェニール学園に転校してきた中学2年生・野乃はな(引坂理絵)が、空から降ってきた赤ん坊はぐたん(多田このみ)と、ハムスターのような生き物ハリハム・ハリー(野田順子)と出会う。2人は…

ディディエ・デナンクス『記憶のための殺人』(1984)

記憶のための殺人 (ロマン・ノワールシリーズ) 作者:ディディエ デナンクス 草思社 Amazon ★★ 1961年10月17日、パリでアルジェリア民族解放戦線による大規模なデモが行われる。付近を通りかかった高校教師ロジェ・ティロが、機動隊の服を着た男に射殺される…

マーガレット・アトウッド『侍女の物語』(1985)

侍女の物語 作者:マーガレット アトウッド 早川書房 Amazon ★★★ クーデターによってアメリカに誕生したギレアド共和国。そこはキリスト教原理主義によって支配されたディストピアだった。司令官に仕える侍女のオブフレッドは、子供を妊娠するために主人と奇…

ラシルド、森茉莉ほか『古典BL小説集』(2015)

古典BL小説集 (平凡社ライブラリー) 作者:ラシルド,茉莉, 森 平凡社 Amazon ★★★ アンソロジー。ラシルド「自然を逸する者たち」、ラシルド「アンティノウスの死」、アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ「ベルンハルトをめぐる友人たち」、ジャネット・シ…

ビアンカ・ベロヴァー『湖』(2016)

湖 作者:ビアンカ・ベロヴァー,阿部賢一 河出書房新社 Amazon ★★★ 湖に面した町ボロス。祖父母に育てられた少年ナミは2人を亡くした後、コルホーズの農場長に引き取られる。彼はそこで理不尽な虐待を受けるのだった。それと同じ頃、ナミは少女ザザと逢引きを…

岩井俊二『花とアリス殺人事件』(2015/日)

花とアリス殺人事件 蒼井 優 Amazon ★★★ 中学3年生のアリス(蒼井優)が転校先の学校で知人に再会、殺人事件の噂を聞かされる。それはユダが4人のユダに殺されたというものだった。一方、アリスの隣の家は〈花屋敷〉と呼ばれていて、そこには同級生の花(鈴…

山田尚子『映画 聲の形』(2016/日)

映画「聲の形」 入野自由 Amazon ★★ 高校3年生の石田将也(入野自由)が、身辺整理をして飛び降り自殺をしようとするも断念する。石田は小学6年生のとき、転校してきた聴覚障害者の西宮硝子(早見沙織)をいじめていたのだった。後にそれがクラスで問題にな…

シェリ・S・テッパー『女の国の門』(1988)

女の国の門 (ハヤカワ文庫SF) 作者:シェリ・S. テッパー 早川書房 Amazon ★★★ 〈大変動〉から300年後の荒廃した世界。女は城壁に囲まれた〈女の国〉で政治を司り、男は外にある〈戦士の国〉で軍事を担当していた。〈女の国〉の少女スタヴィアが〈戦士の国〉…

アリス・ウォーカー『カラーパープル』(1982)

カラーパープル (集英社文庫) 作者:アリス ウォーカー,柳沢 由実子 集英社 Amazon ★★★ 20歳のセリーは、妹の身代わりとしてミスター**の元に嫁がさせられる。2人の間に愛はなく、セリーはミスター**の子供たちを世話するために結婚させられたのだった。…