海外文学読書録

書評と感想

マルキ・ド・サド

マルキ・ド・サド『恋のかけひき』

恋のかけひき (角川文庫) 作者:マルキ・ド・サド,澁澤 龍彦 KADOKAWA Amazon ★★★★ 日本オリジナル編集の短編集。「ファクスランジュ あるいは 野心の扉」、「ロドリグ あるいは 呪縛の塔」、「オーギュスティヌ・ドヴィルブランシュ あるいは 恋のかけひき」…

マルキ・ド・サド『閨房哲学』(1795)

閨房哲学 (角川文庫) 作者:マルキ・ド・サド,澁澤 龍彦 KADOKAWA Amazon ★★★ 15歳の少女ウージェニイが、性的逸脱者のサン・タンジュ夫人とドルマンセから教育を受ける。2人は近親相姦や不倫など、無神論に基づいた悪徳の論説を展開し、最終的にはウージェニ…

マルキ・ド・サド『美徳の不幸』(1787)

美徳の不幸 (角川文庫) 作者:マルキ・ド・サド,澁澤 龍彦 KADOKAWA Amazon ★★★ 12歳のジュスティーヌは3歳上の姉ジュリエットと修道院で暮らしていたが、両親の破産によって修道院から出ることになる。姉妹は離ればなれに。美徳を奉じるジュスティーヌは行く…

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』(1797-1801)

悪徳の栄え (角川文庫) 作者:マルキ・ド・サド KADOKAWA Amazon ★★ パンデモンの修道院で育てられたジュリエットは、13歳のとき、三十路の尼僧デルベーヌ夫人と出会う。ジュリエットはデルベーヌ夫人からキリスト教道徳に反した悪徳を教育されるのだった。修…