海外文学読書録

書評と感想

ミゲル・デリーベス

ミゲル・デリーベス『異端者』(1998)

異端者 作者:ミゲル デリーベス 彩流社 Amazon ★★★ 1517年のバリャドリッド。裕福な商人の家庭にシプリアーノ・サルセドが産まれる。ところが、まもなく母親が産褥死した。そのせいで父親はシプリアーノを憎み、彼の養育を乳母に任せてネグレクトする。長じ…

ミゲル・デリーベス『赤い紙』(1959)

赤い紙 作者:ミゲル デリーベス 彩流社 Amazon ★★★ スペインの地方都市。70歳になって市役所を定年退職したエロイ老人は、妻とは既に死別しており、話し相手と言えば女中のデシーくらいしかいなかった。エロイ老人は写真が趣味で、地元の協会に所属している…

ミゲル・デリーベス『糸杉の影は長い』(1948)

糸杉の影は長い 作者:ミゲル デリーベス 彩流社 Amazon ★★★★ 城壁都市アビラ。孤児のペドロが、叔父に連れられて教師ドン・マテオの家へ。住み込みの生徒になって教育を受けることになる。このときペドロは10歳だった。やがて同年輩のアルフレッドもこの家に…

ミゲル・デリーベス『エル・カミーノ(道)』(1950)

エル・カミーノ(道) (名作の発見) 作者:ミゲル デリーベス 彩流社 Amazon ★★★★ スペインのどこかにある谷間の村。11歳になったミミズクダニエルが、父の命令で上級学校へ進学することになる。チーズ作り屋の父は、息子を立身出世させたかった。一方、ミミズ…