海外文学読書録

書評と感想

呉明益(ウー・ミンイー)

呉明益『雨の島』(2019)

雨の島 作者:呉明益 河出書房新社 Amazon ★★★★ 短編集。「闇夜、黒い大地と黒い山」、「人はいかにして言語を学ぶか」、「アイスシールドの森」、「雲は高度二千メートルに」、「とこしえに受胎する女性」、「サシバ、ベンガル虎および七人の少年少女」の6編…

呉明益『複眼人』(2011)

複眼人 (角川書店単行本) 作者:呉 明益,小栗山 智 KADOKAWA Amazon ★★★★ ワヨワヨ島に住む次男坊アトレは、島の風習によって船出することになった。それは口減らしのための厄介払いだったが、アトレは奇跡的にゴミの島にたどり着く。一方、台湾に住むアリス…

呉明益『自転車泥棒』(2015)

自転車泥棒 (文春文庫 コ 21-1) 作者:呉 明益 文藝春秋 Amazon ★★★ 作家の「ぼく」は、20年前(1993年)に父親が自転車と共に失踪して以来、古い自転車を集めるようになった。父親の自転車はどこに消えたのか? と長年疑問に思っていたが、あるときコレクタ…

呉明益『歩道橋の魔術師』(2011)

歩道橋の魔術師 (河出文庫) 作者:呉明益 河出書房新社 Amazon ★★★★ 短編集。「歩道橋の魔術師」、「九十九階」、「石獅子は覚えている」、「ギラギラと太陽が照りつける道にゾウがいた」、「ギター弾きの恋」、「金魚」、「鳥を飼う」、「唐さんの仕立屋」、…