海外文学読書録

書評と感想

賈平凹

賈平凹『土門』(1996)

土門 作者:賈 平凹 中央公論社 Amazon ★★★ 西京の郊外にある仁厚村。若い娘の梅梅(メイメイ)は、婚約者の老冉(ラオラン)がなかなか結婚を申し込んでこないのにやきもきしつつ、アマチュア小説家の范景全(ファンチンチュエン)に師事して通信教育を受け…

賈平凹『廃都』(1993)

廃都〈上〉 作者:賈 平凹 中央公論社 Amazon ★★★★ 1980年代の西京。周敏が人妻の唐宛児を伴って潼関から駆け落ちしてくる。文章で身を立てたい周敏は、教授の孟雲房に大作家の荘之蝶を紹介してもらい、彼に雑誌社の編集部に職を斡旋してもらう。やがて荘之蝶…

賈平凹『老生』(2014)

老生 作者:賈 平凹 中央公論新社 Amazon ★★★ (1) 国共内戦。父を亡くして孤児になった老黒が、地元の有力者に引き取られる。彼は共産党員の従兄と再会し、挙兵計画に参加する。(2) 土地改革。村では地主から貧農まで階級が設定され、村人たちはそれぞれ境遇…