海外文学読書録

書評と感想

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

中平康『危いことなら銭になる』(1962/日)

危いことなら銭になる 宍戸錠 Amazon ★★★ 反社組織が紙幣印刷用紙を強奪した。ガラスのジョー(宍戸錠)、計算尺の哲(長門裕之)、ダンプの健(草薙幸二郎)の3人が、偽札づくりの名人(左卜全)を組織に売り込もうとする。やがて武道の達人・秋山とも子(…

ポン・ジュノ『パラサイト 半地下の家族』(2019/韓国)

パラサイト 半地下の家族(字幕版) ソン・ガンホ Amazon ★★★★ アパートの半地下に住む一家4人(父・母・息子・娘)は内職で生計を立てていた。そんななか、息子ギウ(チェ・ウシク)の元に家庭教師の話が舞い込んでくる。職場は高台の高級住宅地だった。やが…

吉谷光平、西島豊造『あきたこまちにひとめぼれ』(2017-2018)

あきたこまちにひとめぼれ : 1 (アクションコミックス) 作者:吉谷光平,西島豊造 双葉社 Amazon ★★★ 高校サッカー部の西宮が練習の後、食事をしに米食堂こまちに入る。そこでは小町という看板娘が働いていた。米食堂こまちは米そのものを楽しんでもらうため…

ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q―吊された少女―』(2015)

特捜部Q―吊された少女― 特捜部Q 作者:ユッシ エーズラ オールスン 早川書房 Amazon ★★★★ コペンハーゲン警察。カール・マーク警部補の元にボーンホルム島の警官から連絡が来る。20年前に轢き逃げされた少女の再捜査をしてほしいと言う。カールがそれを断る…

サラ・ピンスカー『いずれすべては海の中に』(2019)

いずれすべては海の中に (竹書房文庫) 作者:サラ・ピンスカー 竹書房 Amazon ★★★★ 短編集。「一筋に伸びる二車線のハイウェイ」、「そしてわれらは暗闇の中」、「記憶が戻る日」、「いずれすべては海の中に」、「彼女の低いハム音」、「死者との対話」、「時…

ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q―知りすぎたマルコ―』(2012)

特捜部Q 知りすぎたマルコ 作者:ユッシ エーズラ オールスン 早川書房 Amazon ★★★ コペンハーゲン警察。カール・マーク警部補たちはハウスボートの火災事件を機に外務省職員の失踪事件に着手する。背景にはアフリカの開発援助事業に絡む不正があった。一方…

ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q―カルテ番号64―』(2010)

特捜部Q ―カルテ番号64― 作者:ユッシ エーズラ オールスン 早川書房 Amazon ★★★★ コペンハーゲン警察。カール・マーク警部補たちが失踪した娼館のマダムの事件を追っていると、同時期に4人失踪していることが判明する。彼らを糸口にして優生思想の政党党首…

角地拓大『くノ一ツバキの胸の内』(2022)

くノ一ツバキの胸の内 其の一(完全生産限定版) [Blu-ray] 夏吉ゆうこ Amazon ★★★★ 「あかね組」と呼ばれるくノ一の里は男子禁制だった。そこでは少女たちが集団生活をして学業や忍術修行に励んでいる。少女たちは男を見たことがなく、先生からは男を恐れるよ…

チャック・ウェンディグ『疫神記』(2019)

疫神記 上 (竹書房文庫) 作者:チャック・ウェンディグ 竹書房 Amazon ★★★ ペンシルヴェニア州。酪農家の娘シャナは妹ネッシーの異変に気づく。彼女が物言わずどこかへ向かって歩く夢遊者になったのだ。以降、他の夢遊者たちが合流して北米を西へ進む。夢遊者…