海外文学読書録

書評と感想

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

トーマス・マン『だまされた女/すげかえられた首』(1940,1953)

だまされた女/すげかえられた首 (光文社古典新訳文庫) 作者:マン 光文社 Amazon ★★★★ 日本オリジナル編集の短編集。「だまされた女」、「すげかえられた首 あるインドの伝説」の2編。 「その通りよ、かわいいおまえ! まあ、なんておまえは自由に大胆に率直…

『デクスター』(2006-2013)

デクスター シーズン1 Blu-ray BOX マイケル・C・ホール Amazon ★★★★ デクスター・モーガン(マイケル・C・ホール)はマイアミ警察の血痕鑑識官。しかし、裏の顔は殺人衝動に取り憑かれたシリアルキラーで、野放しになっている殺人犯を密かに見つけて殺害し…

オリバー・ストーン『オリバー・ストーン オン プーチン』(2018)

エピソード1 Amazon ★★★★ 映画監督のオリバー・ストーンがウラジミール・プーチンにインタビューしている。2015年7月~2017年2月のインタビューを基に制作。 全4回。 西側のメディアがプーチンに対し、ここまで密着取材したのも珍しいのではないか。カメラの…

コレット『シェリ』(1920)

シェリ (光文社古典新訳文庫) 作者:コレット 光文社 Amazon ★★★★ 49歳の高級娼婦レアは、25歳の白皙の美青年シェリと6年間愛人関係にあった。シェリの母はレアの親友で、2人は知り合って25年になる。今回、シェリが若い娘エドメと結婚することになった。レア…

ルイジ・ピランデッロ『月を見つけたチャウラ ピランデッロ短篇集』(1912)

月を見つけたチャウラ~ピランデッロ短篇集~ (光文社古典新訳文庫) 作者:ピランデッロ 光文社 Amazon ★★★★ 短編集。「月を見つけたチャウラ」、「パッリーノとミミ」、「ミッツァロのカラス」、「ひと吹き」、「甕」、「手押し車」、「使徒書簡朗誦係」、「…

マクシム・ゴーリキー『二十六人の男と一人の女 ゴーリキー傑作選』(1895,1899,1912,1913)

二十六人の男と一人の女~ゴーリキー傑作選~ (光文社古典新訳文庫) 作者:ゴーリキー 光文社 Amazon ★★★ 日本オリジナル編集の短編集。「二十六人の男と一人の女―ポエム―」、「グービン」、「チェルカッシ」、「女」の4編。 俺たちは、俺たちの偶像の強さを…

エミール・ゾラ『オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家 ゾラ傑作短篇集』(1876,1878,1879,1880,1899)

オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家~ゾラ傑作短篇集~ (光文社古典新訳文庫) 作者:ゾラ 光文社 Amazon ★★★★★ 日本オリジナル編集の短編集。「オリヴィエ・ベカイユの死」、「ナンタス」、「呪われた家――アンジュリーヌ」、「シャーブル氏の貝」、「スル…

『MIU404』(2020)

MIU404 ディレクターズカット版 Blu-ray BOX 綾野剛 Amazon ★★ 2019年。働き方改革によって刑事部・機動捜査隊(機捜)に第4機動捜査隊(4機捜)が新設される。隊長は桔梗ゆづる(麻生久美子)。「相棒殺し」の異名を持つ志摩一未(星野源)は奥多摩の伊吹藍…

トーマス・マン『魔の山』(1924)

魔の山(上)(新潮文庫) 作者:トーマス・マン 新潮社 Amazon ★★★ 第一次世界大戦前。見習いエンジニアのハンス・カストロプが、いとこのヨーアヒムが療養生活を送るスイスのサナトリウムを訪れる。彼はそこで三週間滞在する予定だったが、結核であることが…