海外文学読書録

書評と感想

J・M・クッツェー

J・M・クッツェー『イエスの学校時代』(2016)

イエスの学校時代 作者:クッツェー,J.M. 早川書房 Amazon ★★★ もうじき7歳になるダビードは、シモンとイネスに連れられてエストレージャという田舎町に逃れてきた。シモンとイネスは農園で働き、ダビードは地元のダンスアカデミーに入る。そのアカデミーは独…

J・M・クッツェー『鉄の時代』(1990)

鉄の時代 (河出文庫) 作者:クッツェー,J.M. 河出書房新社 Amazon ★★★★ アパルトヘイト時代末期のケープタウン。老女の「わたし」はガンが骨まで転移していた。彼女はひょんなことから付近にいたホームレスの男を居候させることになる。さらには、使用人の子…

J・M・クッツェー『イエスの幼子時代』(2013)

イエスの幼子時代 作者:J・M・クッツェー 早川書房 Amazon ★★★ 初老の男シモンと5歳の少年ダビードは、移民船で知り合い行動を共にしていた。シモンはダビードの母親を探すために奔走する。移民受け入れセンターで住居と仕事をもらったシモンは、たまたま出…

J・M・クッツェー『遅い男』(2005)

遅い男 作者:J・M・クッツェー 早川書房 Amazon ★★★★ 60歳のポールが交通事故で片足を失い、自宅で介護サービスを受けることになる。当初は介護士の態度が気に食わずに何人もクビにしていたが、マリアナという介護士と運命的な出会いを果たし、彼女に恋心を…