海外文学読書録

書評と感想

ハン・ガン

ハン・ガン『回復する人間』(2012)

回復する人間 (エクス・リブリス) 作者:ハン・ガン 白水社 Amazon ★★★★ 短編集。「明るくなる前に」、「回復する人間」、「エウロパ」、「フンザ」、「青い石」、「左手」、「火とかげ」の7編。 彼女の口がふさがれるとき、フンザも口をふさがれた。 氷河が…

ハン・ガン『すべての、白いものたちの』(2016)

すべての、白いものたちの 作者:ハン・ガン 河出書房新社 Amazon ★★★ 白いものについて書こうと決めた「私」。不慣れな外国の首都に滞在する「私」は、生きられなかった姉、生後2時間で死んだ姉に思いを馳せつつ、雪や角砂糖や白夜など、白いものについて断…

ハン・ガン『ギリシャ語の時間』(2011)

ギリシャ語の時間 (韓国文学のオクリモノ) 作者:ガン, ハン 晶文社 Amazon ★★★★ 視力が失われつつある男は、カルチャースクールで古典ギリシャ語を教えていた。一方、言葉が話せなくなった女は、失われた言葉を取り戻すべく彼の講座に通っている。女は16歳の…