海外文学読書録

書評と感想

イタロ・カルヴィーノ

イタロ・カルヴィーノ『最後に鴉がやってくる』(1949)

最後に鴉がやってくる (短篇小説の快楽) 作者:イタロ・カルヴィーノ 国書刊行会 Amazon ★★★★ 短編集。「ある日の午後、アダムが」、「裸の枝に訪れた夜明け」、「父から子へ」、「荒れ地の男」、「地主の目」、「なまくら息子たち」、「羊飼いとの昼食」、「…

イタロ・カルヴィーノ『不在の騎士』(1960)

不在の騎士 (白水Uブックス) 作者:イタロ・カルヴィーノ 白水社 Amazon ★★★ 中世ヨーロッパ。シャルルマーニュ大帝は異教徒のサラセン軍と戦争していた。皇帝の下に集った騎士アジルールフォは、白い鎧を身に着けていたが、中身は空洞の「不在の騎士」として…

イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』(1979)

冬の夜ひとりの旅人が (白水Uブックス) 作者:イタロ・カルヴィーノ 白水社 Amazon ★★★★ 男性読者の「あなた」が本屋で買ってきた『冬の夜ひとりの旅人が』を読んでみると、製本にミスのある乱丁本だった。翌日、本を取り替えてもらいに本屋へ行った彼は、そ…